この段階で一番まずいのは、パニックで動くことです。
焦ってアカウントを消す。売上記録を消す。人に合わせて言い訳を変える。こういう動きは、あとで自分をさらに苦しくします。
僕はこの回では、説教ではなく、止血の順番だけを書きます。
結論から言えば、順番はこうです。
- まず止める
- 記録を消さずに残す
- 何をどれだけやったか数字を出す
- 税務の申告漏れを直す
- 所属先の人事・服務へ早めに相談する
- 処分・説明の対応を一本化する
✅ まず止める:新規の受注・投稿・稼働を止める
最初にやるべきは、これ以上広げないことです。
新しい案件を受ける、配達に出る、商品を仕入れる、広告記事を追加する。こういう行為を続けるほど、「継続的に従事していた」という形が強くなります。
僕ならここで、
- 新規受注を止める
- 新規の出品・仕入れを止める
- 継続投稿を止める
- 今後の稼働予定を全部止める
を先にやります。
止血の第一歩は、火を消すことです。
✅ 消さない:売上・投稿・契約・入金記録は残す
次に大事なのは、証拠を消さないことです。
ここで削除に走ると、あとで「何を、いつから、どれくらいやっていたのか」を自分で説明できなくなります。
僕なら最低でも、次を確保します。
- 振込履歴・売上画面
- 出品履歴・受注履歴
- ブログやSNSの投稿履歴
- 契約メール・DM・案件依頼
- 確定申告に使える経費メモや入出金記録
ここは“防御”というより、後で説明を一本化するための材料集めです。
✅ 数字を出す:期間・内容・収入・頻度を1枚にまとめる
次は、自分の状況を数字で見える化します。
ここが曖昧なままだと、人事にも税務にも相談しにくいです。
僕なら、メモでいいので次を1枚にします。
- いつから、いつまでやったか
- 何をやったか(配達、物販、ブログ、受注など)
- 週に何回、月に何時間くらいか
- 収入はいくらか
- 報酬の形は何か(給与 / 業務委託 / 広告収益 / 売却代金)
- 今も続いているか、もう止めたか
公務員の兼業では、報酬の有無だけでなく、定期的・継続的かどうかや、勤務支障・疲労・利害関係が見られます。だから、数字を出しておく意味があります。
✅ 税務の止血:申告漏れがあるなら、早めに修正する
ここは後回しにしない方がいいです。
税務署の調査を待つより、自分から直す方がまだましです。
ケース1:申告はしたが、税額が少なかった
この場合は、修正申告です。税務署長から更正を受けるまでは提出でき、国税庁も「なるべく早く申告してください」と案内しています。
ケース2:そもそも申告を忘れていた
この場合は、期限後申告です。国税庁は、調査の事前通知前に自主的に期限後申告をした場合、無申告加算税が5%になる場合があると案内しています。
ケース3:所得税は不要でも、住民税申告が残っている
給与以外の所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要でも、住民税は別です。横浜市は、確定申告をしなかった場合、住民税の申告が必要になる場合があると案内しています。
だから僕なら、税の止血は「自分は何を出し直す必要があるか」をまず税務署・自治体で確認します。
✅ 人事・服務への相談:早い方がまだ動きやすい
ここは怖いと思います。
でも、怖いから後ろにずらすほど悪くなりやすいです。
人事院のQ&Aも、兼業や兼業に該当しそうな活動を考える際は、所属組織の人事担当部局に相談するよう案内しています。
さらに、人事院の懲戒処分の指針では、自主的に申し出たときや、情状に特に酌量すべきものがあるときは、標準例より軽く判断されることがあるとされています。
ここで大事なのは、言い訳を盛らないことです。
僕なら、人事へ出す説明は次の順でまとめます。
- 事実(何をしたか)
- 期間
- 収入
- 現在は停止していること
- 税務対応を進めていること
- 今後どう是正するか
相談の目的は、「うまく逃げる」ではなく、事実関係を早く固めることです。
✅ 処分対応:辞表を先に出せば終わる、ではない
ここも誤解が多いです。
「もう辞めれば処分はつかない」と考える人もいますが、国家公務員の退職手当法の運用方針では、辞職の申出があっても、懲戒相当の事由があると思料される場合には、辞職の承認を保留して実情調査を行う運用が示されています。
つまり、辞表を出せば自動的にリセットされるとは限らないわけです。
僕ならここで、感情で動かず、
- 説明の窓口を一本化する
- 提出資料を控える
- 必要なら弁護士や労務・税務の専門家に相談する
を意識します。
✅ やってはいけない止血
- 証拠を消す
- 売上や期間を小さくごまかす
- 話す相手ごとに説明を変える
- 税だけ直して服務を放置する
- 服務だけ相談して税務を放置する
- 辞表だけ先に出して全部終わると思う
止血で一番大事なのは、事実を一本にすることです。
✅ この回の結論
もしやってしまったなら、最優先は「これ以上広げない」「記録を消さない」「税と服務を同時に止血する」ことです。
早めの自主申告や相談は、意味があります。
ただし、それは免責ではありません。だからこそ、逃げ方ではなく、順番のある止血が必要です。
僕なら、まず止めて、数字を出して、税を直して、人事へ相談します。
内部リンク(次に読む)
編集後記
僕はこの回で一番言いたかったのは、「パニックで動くな」ということです。
消す、逃げる、ごまかす――こういう動きは一瞬ラクに見えて、あとで必ず自分を苦しくします。
だからこのシリーズでは、脅すためじゃなく、現実的な止血の順番を先に置いています。次は #7 で、処分の重さがどんな事情で動くのかを整理します。
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※公務員の方は副業に制限がある場合があります。始める前に所属先の規程・許可要件を確認してください。
免責(大事なので短く)
本記事は一般的な情報提供で、個別案件の法的助言ではありません。兼業の可否、税務手続、懲戒処分の見込みは、所属先の規程・内規、職務内容、事実関係、任命権者や税務当局の判断で変わります。必ず所属先の人事・服務担当、必要に応じて税務署・自治体・専門家へ確認してください。



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